ごあいさつ


 不安や悲しみ、罪悪や後悔の念、空しさや孤独感、嫉妬や憎しみといった心の苦しさは、人が誰かとの関係の中で生きている以上、その発生を避けることはできないものだといえます。このような心の苦しさはひどく不快であるため、多くの人が即座の解消を望むものでしょう。しかしながら、それは高度に医療が発展した現代においても簡単なことではありません。私たち心の専門家には、その人が抱える心の苦しさが生じるに至った仮説を立て、それがゆくゆくはその人の心に収まっていく道筋を描きながら、その心を支え続けるということが求められているように思います。

 当オフィスでの心の理解や心へのアプローチの仕方は、"心の中には無意識があり、そこにある欲動・願望や信念などが人の情緒や思考、他者との関係のあり方に大きく作用している"とする精神分析の考え方に基づいています。人の心やその苦しさが他者との関係の中で形作られるものであるのなら、それが理解され、癒されゆくのも他者との関係の中においてであると言えるでしょう。精神分析的なアプローチは、それを実現・達成するための専門的でたしかな方法の一つであると考えています。 

代表 杉本正志