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知ること、考えること、「私」であること(鈴木, 2014)

 真実はこころの内にあり、人はそれを無意識に知っているからこそ、また恐れているからこそ、文学があり芸術があり哲学が存在する。みずからのこころに生じている真実--情緒的な痛みを伴ったものであるが--を知り、考え、そして自分自身--「私」--であることを受け入れるプロセスを無意識に求めるからこそ、精神分析上のカップルは長い時間を共にしてカウチの上にいることを例証する…(後略)。(p.245)