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コロナ禍と自死・自殺(倉光, 2022)

 クライエントの多くは深刻な苦悩から逃れようとして、あるいは、思慕を抱く魂のそばに行こうとして死を願い、ときに自殺する。コロナ禍によって自死の発生率がどのように影響を受けるかは簡単には言えまい。しかし、いかなる環境下にあろうと、クライエントが死を願う切実さと、私たちがクライエントの生を願う真摯さが相対峙したとき、闇の中に光を見いだせる可能性は高まるであろう。(p.43)